ひとりごと

確率1/100のくじを100回引いたときに当たる確率

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問題

 

当たる確率が毎回$ \frac{1}{100} $のくじを引いたとき、100回以内に当たる確率は?

計算する必要はありません。大体どのくらいか考えてみてください。

 

 

今、頭の中でどのくらいの確率を思い浮かべましたか?

 

この問題の正解は、63.36...%です。

 

おそらく多くの人が100%、もしくは6割よりも高い確率を思い浮かべたのではないでしょうか?

 

この問題が面白いのは、直感的な答えと実際の結果が違っているということです。

 

確かに、Sランクのキャラが出る確率が1%の時、100回引いたら1体くらい出そうだと思いますよね。

 

それでもし外れたら、「ゲーム会社が不正をしている」と不満をこぼす人もいるような気がします。

 

でも、少し数学の知識さえあれば”勝手に”騙されることもありません。

 

6割ですから、それなりに外れますよね。

 

ゲームのガチャ程度の金額ならまだしも、社会に出ると大金を扱う機会も出てきます。

 

世の中を賢く生きるために、「なんのために勉強しているの?」と思っていた数学が、役に立つということをここでお伝えできればと思います。

 

さらに、「数学Ⅲ」を勉強した人だけが分かる面白い話も少しだけ登場します!

 

楽しみにしておいてください。

 

もちろん、数学Ⅲを履修していない人や数学が苦手な人でも楽しめると思います!

 

 

具体的な計算

 

さっそく先ほどの問題の具体的な計算をみていきましょう。

 

大事な条件

 

この問題「当たる確率が毎回$ \frac{1}{100} $のくじを引いたとき、100回以内に当たる確率は?」で大事なのは、”確率が毎回$ \frac{1}{100} $”という部分です。

 

つまり、コイントスで前の結果が裏であろうが表であろうが次に表が出る確率は常に$ \frac{1}{2} $であるように、毎回前の結果に関わらず一定の確率だということです。

 

これを数学的には「独立」しているといいます。

 

それがもし、ハズレを引くごとにあたりを引く確率が$ \frac{1}{100} $、$ \frac{1}{99} $、$ \frac{1}{98} $というように変わっていく場合はもっと複雑な計算になり、結果も変わっていきます。

 

ただ、ゲームのガチャを考えてみると一度出たキャラがもう一度出ることがありますよね。

 

これは最初の問題の条件を満たしており、もしSランクキャラが出る確率が1%ならどれだけ引いても毎回確率は$ \frac{1}{100} $で、100回中100回そのキャラが出ることだってあり得ます。

 

 

計算

 

この計算は大して難しいわけではありません。

 

当たる確率が毎回$ \frac{1}{n} $のくじがn回以内に当たる確率について考えていきます。

 

なんかややこしそう...

 

と思ったかもしれませんが、なんてことはありません。このnが100の時が最初の問題で、nに小さい数字から当てはめていくことで分かりやすく考えようと思っただけです。

 

それではn=1から順に当てはめていきます。

 

$ n = 1 $  $ 100\% $

$ n = 2 $  $ 1 - \left( \frac{1}{2} \right)^2 = 75 \%  $

$ n = 3 $  $ 1 - \left( \frac{2}{3} \right)^3 = 70.4 \% $

$ n = 4 $  $ 1 - \left( \frac{3}{4} \right)^4 = 68.3 \% $

$ \vdots $

$ n = 100 $  $ 1 - \left( \frac{99}{100} \right)^{100} = 63.4 \% $

 

このような計算式になります。

 

ここでは、「余事象」の考え方が使われています。

 

つまり、たとえばn=100の時を考えると、$\left( \frac{99}{100} \right)^{100}$の部分が「100回すべてハズレ」の場合を表していて、それ以外の場合はすべて「100回以内に当たっている」と言えます。

 

その”それ以外”を表すのが「余事象」で、全体の確率1(100%)から”それ以外”を引くことで求められるというわけです。

 

まあ、それはいいんですが、他に気になることはありませんでしたか?

 

そう。nが増えるにつれ確率が減っていっているということです。

 

じゃあnが減っていけばどこまで確率が減るのか考えてみましょう。

 

$ n \rightarrow \infty $  $ 1 - \left( 1- \frac{1}{n} \right)^{n} =  \frac{1}{e} = 63.2 \% $

 

n=100の時と変わりませんでしたね。

 

ただ、これは「リミット」の計算ですから数学Ⅲをやっていないと解けません。

 

次の項は、数Ⅲ勢の世界です↓

 

$ \lim_{ n \to \infty }  ( 1 - \frac{1}{n} )^n = ... = e^{-1} $

 

これを見て何かピンときましたか?

 

自然対数の底eの定義と似ていますね。

 

$ \lim_{ n \to \infty }  ( 1 + \frac{1}{n} )^n = e $

 

 

おまけ

 

ちなみに、n=100では

 

200回 $  \longrightarrow $ $ 87 \% $

300回 $  \longrightarrow $ $ 95 \% $

500回 $  \longrightarrow $ $ 99 \% $

 

こんな感じになります。

 

ガチャで本気で当てたければ、500回分の資金を用意しておけば安心です。

 

 

 

ギャンブラーの誤謬

 

 

おまけですが、面白いと思ったのでここで紹介します。

 

意味は、ある事象の発生頻度が高いと、その後発生確率が低くなると信じてしまう。

 

とWikipediaに書いてありましたが、要は「ずっとコインの裏が出続けると表が出そうだと思ってしまう」ということです。

 

実際は裏が出る確率も表が出る確率も同じなのに、です。

 

”毎回”同じ確率なら、自分の意思は捨てるべきだということが分かりますね。

 

 

 

最後に

 

 

ちなみに、コインを投げ続けたら表と裏の確率は本当に$ \frac{1}{2} $になると思いますか?

 

答えは...

 

YESです。

 

数回では偏りが出ますが、何万回、何十万回、と試行回数を重ねていけば確率は$ \frac{1}{2} $に近づいていきます。

 

当たり前ですか。

 

でもこの統計には落とし穴があります。

 

過去の積み重ねが$ \frac{1}{2} $に近づいていくだけで、次の一回でどちらが出るかは予想できない。ということです。

 

つまり、表が99,999回、裏が100,000回出た状態で次に表が出るとは言えないということです。

 

冷静に考えてみると当然ですが、世の中には何気なく生きていると騙されそうになる数字がよくあります。

 

受験生は特に合格率とは平均点とか色々数字と出会いますが、直感的に判断しないように。特に塾が出す数字には気をつけて見るようにしましょう!

 

 

 

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